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電子技術百科

 電子回路、電子工学、電子工作、ソフトウェア、データ通信、マイクロコンピューター、Arduinoマイコンなどの情報を充実してゆきます。

メカトロニクスはmechatro.net

軽トラ模型を自動運転に改造

軽トラ模型を自動運転できるように改造

 私の教え子が軽トラ模型にArduinoマイコンボードと測距センサを前後左右に取り付けて自動運転できるように改造しました。

 もちろん、自動運転といっても障害物を避けながら切り返したりしてモーターを制御するだけのプログラムですが、ウインカーランプやブレーキランプ、バックランプなども取り付け、それらしく動きます。

 もちろん、測距センサに反応しにくい黒い壁に衝突してしまったり、測距センサに反応しない机の脚などにぶつかってしまったりしますので、まったく実用性はありませんが、見ているとそれなりに楽しめます。

 スピーカーはバックするときに警告音を鳴らすためのもので、走り出す直前に音楽を演奏するのにも使っています。

アナログとデジタル

 アナログは連続的と言われますが、たとえばスーパーの肉などで考えると、100gで298円とかは、重さを測って値段が決まるようなものです。それに対してデジタルは1パック298円のように、数量(数値)で決まるのがデジタルです。

アナログとデジタル

 もし、お金がアナログだとしたら、たとえば298円を払うのに百円硬貨を3個渡して、100円硬貨の2%だけを切り取ったお釣りをもらうことになります。これは犯罪ですし、いちいち重さを測って取引するのは面倒なので、硬貨はデジタル方式で、たとえば100円硬貨を3枚渡して1円硬貨2枚をお釣りとして受け取ります。

 金などの貴金属の取引では、まず金の含有率を調べ、重さを測って、

買取価格 = 金の含有率 × 重量 × 買取単価

 というふうに計算しなくてはなりません。実際には秤(はかり)に計算機能があるものが多く、たとえば「18金」などの金の含有率のボタンを押し、買取単価をあらかじめ設定しておけば、重さと買取単価が表示されるようになっているので、ここまで手間はかからないのですが、アナログは面倒です。

 それに対して、金のインゴット(金塊)では、金の含有率と、重さが刻印されています。これだけでは、その刻印が本当かどうかはわからないので、「信用のおける社名」が刻印されていれば、そのまま本物とされることも多いです。残念ながら「金のインゴット」の写真はありませんが、これがデジタルです。

2進数のお金と10進数のお金

2進数のお金と10進数のお金

 上の図は、2進数のお金と10進数のお金の例です。実際には2進数のお金はありませんが、2進数のお金があるとすれば、額面ごとに重さが違います。2進数のお金では、1円の上は2円、2円の上は4円と、2倍ずつ大きい硬貨があります。

 たとえば、2進数のお金で2万3千4百5十6円を払ってくださいと言われたら、とっても計算が面倒ですよね?

 それに対して、普段使っている10進数のお金なら、上の図の下半分のように簡単に払うことができます(簡単に出せる金額ではありませんが)。

 このように、10進数は人間にとってわかりやすいのですが、コンピューターなどのデジタルでは処理が大変です。

 2進数の良いところは、1円、2円、4円、8円…が各1枚ずつあれば、理論的にはどのような金額でも払えることです。

 つまり、1円、2円、4円、8円という「お金の重み」ごとの硬貨が「ある」か「ない」かで、金額を表すになります。

 この「ある」が1で、「ない」が0です。つまり10進数の15を2進数に直すと、

1111

 になります。

 10進数の10を2進数に直すと、

1010

 になります。

 このように、2進数では数値を0と1で表します。いいかたを変えれば、0、1、の次は2ではなく、10になります。

 このように「2になるとケタが進むので2進数」というのです。

 10進数では、10になるとケタが進みます。

1,2,3,4,5,6,7,8,9,10

 のようになるので10進数なのです。

2進数の利点

 では、わかりにくい2進数の利点とはなんでしょう? それば、数値を0と1だけで表すので、0を「オフ」、1を「オン」といいかえれば、トランジスターなどの半導体(はんどうたい)で、表して計算することができるのです。

 難しいはなしになりますが、このトランジスターの性能(せいのう)が2進数のばあいは、とっても悪いものを使えます。

 つまり、計算を2進数ですれば、安く作れるのです。

2進数の欠点

 二進数の一番の欠点は、人間にわかりにくいことです。なので、じっさいには人間と接するところだけ10進数にして、わかりにくさを防ぎます。

電卓(でんたく)

 たとえば、電卓(でんたく)では、0から9までの「10キー」があり、10進数で数値を入力し、計算結果は「液晶ディスプレイ」で10進数で表示されます。

 パソコンでも、キーボードには0から9までのキーやAからZまでのキー、記号のキーなどがあり、結果はディスプレイに基本的に10進数で表示されます。

人間の感覚はアナログなのでデジタルとの変換(へんかん)が必要

人間の感覚はアナログ

 人間の感覚は基本的にアナログです。たとえば「明るさ」を表現するのに「数値」で表現する人はいませんよね? 同じように、音の大きさや高さなども数値で表現する人はいません。匂い(におい)も数値で表現する人はいません。味も同じ、痛覚も同じです。

 そこで、人間が使うものは、基本的にアナログとデジタルの変換が必要になります。たとえばスマートフォンなどでは、人間の声を「マイク」で電気信号に変換(へんかん)して、音の大きさのアナログ信号をデジタルに変換し、デジタルで圧縮(あっしゅく)し、デジタルで電波に乗せて送ります。

 相手からの声は、デジタルで電波を受信し、デジタルで圧縮された音声や映像を元にもどして、アナログに変換し、スピーカーで空気の振動に変えて耳に届いたり、色と明るさに変換して画面に表示したりします。

コネクターを付ける方法

 コネクターを付けるのはテクニックが必要です。コネクターの種類にもよりますが、基本は同じなので、覚えておいて損はありません。

 コネクターはエレクトロニクスだけでなく、メカトロニクスや自動車などでも多く使われています。

コネクターを付けるのに必要なもの

コネクターとコンタクト・ピン

 コネクターを付けるには、まず必要なコネクターのケース(ハウジングと呼ばれることもあります)と、そのハウジング用のコンタクト・ピンが必要です。当然、コネクターを付ける電線が必要ですが、これは言うまでもありません。

コネクターのハウジングとコンタクト・ピン

 コンタクト・ピンは、付けるのに失敗する可能性が高いので、多めに購入しておきましょう。

 左側のコンタクト・ピンは、おもに3つの部分から成り立っていて、先端(写真上)は、相手側コネクターにささって電気を流す部分なので、潰したり曲げたりしないように注意しましょう。この部分を潰してしまうと、コネクターがささらず、コンタクト・ピンも抜けず、ハウジングごと買い直すはめになります。

 コンタクト・ピンの中央部分は、電線の芯線(銅線)を強い力で圧着して電気を流す部分ですので、しっかりと圧着しないと、電線ごと抜けてしまったり、電気が通らなかったり、電気を通した際に発熱して火災の原因になったりしますので、もっとも注意を要するところです。

 コンタクト・ピンの下の部分は、電線の被覆(ビニールなど)を固定する部分ですので、ここに銅線を包んでしまうと、電線が断線しやすくなって故障の原因になりますし、芯線の一部が断線すると電気抵抗が大きくなって発熱し、しまいには火災の原因になることもあります。

コネクターのコンタクト・ピンを付けるには圧着工具が必要

圧着工具の例

 コンタクト・ピンを正しく付けるには、圧着工具が必要です。本当は専用の工具がコネクターのメーカーから出ているのですが、非常に高価だったり、納期がかかったりしますので、コネクターの圧着を専業にするのでなければ、数千円の市販品を用意します。

 自動車用などでは、コネクターと圧着工具がセットになって千円ほどで買えるものもあるので、それをお勧めします。

 電子用では、コンタクト・ピンが小さい場合が多いので、上の写真のような小型の工具が必要になります。

圧着工具の溝を正しく選ぶ必要がある!

圧着工具(圧着ペンチ)の圧着部分

 圧着工具には、複数の大きさのコンタクト・ピンに対応できるように複数の溝があるものが多いです。上の写真の圧着工具では、コンタクト・ピンの幅で1.6mmから2.3mmまで、4段階の溝があり、圧着するコンタクト・ピンの幅に応じた溝を使って圧着します。

 自動車用や電気用のコネクターでは、もっと幅の広いコンタクト・ピンが使われることが多いので、それに対応する幅の圧着工具を用意します。

 また、上の圧着工具では、「オープンバレル」と呼ばれるコンタクト・ピンの片側が開いた「たる」の形をしたもの専用の工具ですので、「圧着端子」と呼ばれる円筒型の端子では、それに対応した別の形の圧着工具が必要です。

日本航空電子(JAE)のコネクターに使える圧着工具の例

コンタクト・ピンの圧着手順

コンタクト・ピンを圧着工具のサイズの合った溝に挟む

 まず、コンタクト・ピンの中央部分(芯線位置)を圧着工具のサイズの合った溝(この場合は幅1.7mmで高さが低い)に、正しい向き(オープンバレルの開いているほうを「ハート形」になっているように向けて)に挟みます。

 このとき、コンタクト・ピンの先端部分(上の写真の左側の部分)は、絶対に挟まないようにします。ここを少しでも曲げたり潰したりするとコネクターとして機能しなくなります。

圧着工具で挟んだコンタクト・ピンの中央部分に電線の芯線(銅線)部分だけを入れる

 次に圧着工具を軽く握ったまま、電線の芯線部分(銅線部分)だけを圧着工具の中に差し込みます。このとき、電線の被覆(ビニールなどの)が少しでも入ってしまうと、電気が流れなくなる「圧着不良」となりますので、かならず導線部分だけを差し込みます。

 そうして圧着工具を強く握れば、コンタクト・ピンのオープンバレルのU字型の両側が丸め込まれて、きれいな「ハート型」に芯線が固定されます。

コンタクト・ピンに芯線が「ハート形」に包み込まれたところ

 そして、右側の爪で電線の被覆(ビニールなどの)部分を包み込んで電線が抜けないように、電線が断線しないように保護します。

 このコンタクト・ピンでは、爪が互い違いに付いていますので、丸め込む形で固定します。

芯線を押さえる爪を丸め込むために丸い溝で挟んだところ

 電線のビニール部分を丸め込むために、丸い溝を使いますが、最初は爪が大きく開いているため、圧着工具の先端部分の平らな所で軽く挟んで爪を平行に揃えるか、大き目の丸い溝で軽く挟んで爪を軽く丸め込むかします。

 そして、このコネクターでは、コンタクト・ピンを入れるコネクターのハウジングの穴の幅が2mmしかないため、2.5mmのままではコネクターのハウジングに入りません。

 そこで、圧着工具のΦ1.8mmの丸い溝で更に強く挟んで丸め込みます。

更に直径1.8mm(Φ1.8)の丸い溝で丸め込んで電線のビニール部分を包む

 すると、コンタクト・ピンの外側の爪が互い違いに丸め込まれ、電線の被覆(ビニールなどの)部分が包み込まれて、引っ張って抜けたり、断線したりしにくくなります。

 この時点で、試しに電線を軽く引っ張って抜けないようであれば大丈夫です。あまり思い切り引っ張ると必ず抜けて、コンタクト・ピンが無駄になりますので、軽く引っ張るだけにしてください。

 ちなみに、家電製品の電源プラグをコードを引っ張ってコンセントから抜いてはいけないのは、そうすることで電線がプラグから抜けたり、芯線が抜けてショートしたりするためで、コネクターを引き抜くときも、絶対に電線を引っ張らずに、かならずコネクターのハウジングを持って引き抜いてください。

コンタクト・ピンが正しく圧着できたところ

 そうすると、上の写真の右側のように、爪が互い違いに確実に綺麗に電線の被覆(ビニールなどの)部分を包み込んでいるのがわかると思います。

 そして、圧着したコンタクト・ピンを、コネクターのハウジングの穴に正しい向きに(この場合はコンタクト・ピンの裏のトゲがハウジングの奥の溝に合うように)挿入すると、「カチッ」と音がして、コンタクト・ピンの裏のトゲがハウジングの溝に引っ掛かって簡単には抜けなくなります。

ハウジングにコンタクト・ピンを正しく装着したところ(左側の1本のみ)

 もしも失敗したら、コンタクト・ピンのトゲを「マイナス・ドライバー」などで潰せば、電線ごとコンタクト・ピンは抜けますが、そうするとコンタクト・ピンのトゲが金属疲労で柔らかくなったり折れたりして、コネクターに差し込むと、そこのコンタクト・ピンだけ抜けて来ますので、基本的には新品のコンタクト・ピンを付け直すことになります。

失敗するとコンタクト・ピンが無駄になる!

 ただし、コンタクト・ピンを付け直すと、電線が短くなって、他の電線と長さが揃わなくなったり、電線の長さが足りなくなったりしますので、製品などでは失敗すると、コンタクト・ピン、ハウジング、電線の全部が無駄になります。

コネクター圧着の失敗例はこちら

小型センサー

明るさセンサーの例:硫化カドミウム・セル(CdS)

 昔は暗くなると自動的に点灯する自動点滅器や暗くなると照明が消灯する時計などに使われていましたが、ゴミとして埋め立てられた際に人体に有害なので、近年ではほとんど使われなくなりました。

フォト・トランジスターの例

 代わりに使われるようになったのが、光が当たると電流が流れるフォト・トランジスターです。CdSと比較すると応答速度が速く、テレビなどの家電製品の赤外線リモコンの受信部や光ファイバーなどの通信機器の受信部に使われています。

フォト・インタラプターの例

 LEDとフォト・トランジスターを組み合わせて、物体が中央の溝を通過したときに検出する非接触のセンサーで、コピー機の紙詰まり検出や、機械の歯車の位置を検出したり、自動販売機などでコインの数を数えるのに使われています。

リード・スイッチ

 磁石を近づけるとガラス管の中の磁性体のリードが接触する磁気センサーです。窓やドアの防犯や電車のドアスイッチなどに使われています。

赤外線リモコン信号受信モジュール

 家電製品などの赤外線リモコンの信号を受信するのに使われています。内部に赤外線フォト・トランジスターや信号回路が入っています。

モーション・センサー(人体検出用焦電型赤外線センサー)

 人間が発する微弱な赤外線を高感度に感知し、侵入防犯センサーや、家電製品の切り忘れ防止機能や、人が居る方向にエアコンの風を送るためのセンサーなどとして使われています。

 焦電センサーは、非接触の体温計や、溶けた金属などの通常は計測できない高温の物体が発する赤外線を感知する非接触の温度計などにも使われています。

半導体加速度センサー

 スマートフォンの向きやゲーム機のリモコンやカーナビなどに使われていて、傾きや加速度などを測定します。

電子部品

受動部品

抵抗器(レジスター)

 トランジスターやLEDの電流を制限したり、電圧を分割したり、コンデンサーなどと組み合わせて特定の周波数を通したりカットしたりする「フィルター回路」や、コンデンサーと組み合わせて時間差を作る時定数回路、積分回路、微分回路などに使われます。

 抵抗器は、材料や構造、抵抗値や電力、部品の誤差などが違うものが色々とあり、用途や目的によって使い分けられています。

炭素被膜抵抗器(カーボン抵抗)

炭素被膜抵抗器

 価格が安く、入手が容易なため、家電製品や電子工作などで良く使われています。その反面、誤差が大きめ(±5%が一般的)だったり、高い周波数で性能を発揮できなかったりします。

巻線抵抗器

 ニクロム線(ニッケルとクロムの合金から作る)などの抵抗線をセラミックの筒に巻いて作ります。大電力用のものを簡単に作れるのと、高周波に対して良い特性を持っています。欠点としては抵抗値の大きいものを作るのが困難で、値段も高めです。

金属皮膜抵抗器

金属皮膜抵抗器

 薄い金属の膜をセラミックに筒に蒸着(真空中で蒸発させて付着させます)し、必要に応じてらせん状に切り溝を入れ、表面を保護するためと絶縁のためにコーティングします。精度が高く(±1%が一般的)、温度による抵抗値の変化が小さいので、計測回路などに使われます。

セメント抵抗器

セメント抵抗器

 巻線抵抗器をセメントの容器に入れて、放熱を良くし、より大きな電力で使えるようにしたものです。

ホーロー抵抗器

 巻線抵抗器をガラスなどで固め、放熱を良くするとともに耐熱温度を高めた抵抗器ですが、近年はあまり使われません。

ソリッド抵抗器

 炭素(カーボン)の粉末を固め、ベークライトなどの大昔の樹脂で覆った抵抗器で、真空管の時代は多く使われましたが、近年ではあまり使われません。誤差が大きく(±10%~20%)、価格が少し高めです。

コンデンサー

 電気を少しだけ貯める部品です。バッテリーにくらべると貯められる電気の量はずっと少なく、アンプ(増幅器)で交流だけを通したり、抵抗やコイルと組み合わせて特定の周波数を通したりカットしたりする「フィルター回路」や、「スピーカーネットワーク」などに使われたり、抵抗と組み合わせて遅延回路を実現したり、直流から交流を作る発振回路(オシレーター)や「インバーター」を実現したりするのに使います。

 抵抗器と同様に種類が多く、用途や温度による変化(温度係数)により色々なものがあります。

フイルム・コンデンサー(マイラー・コンデンサー)

フイルム・コンデンサーの例

 プラスチックの薄いフイルムをアルミ箔などの薄い金属で挟んだもので、貯められる電気の量(静電容量)の大きいものでは、巻いて筒型にしたり、積み重ねてブロック化(積層)したりします。そのため筒型の形状をしたものが多く、黄色や緑色をしたものが多いです。

セラミック・コンデンサー

セラミック・コンデンサー

 セラミック(磁器)の薄い板の両面に金属(すずなど)の金属をメッキしてリード線を付けたもので、近年は、それを積み重ねた「積層セラミックコンデンサ」が多くなっています。高周波での特性が良く、携帯電話やテレビやラジオやパソコンなどに多く使われています。

タンタル・コンデンサー

タンタル・コンデンサーの例

 元素タンタル(Ta)を使ったコンデンサーで、大きさの割に静電容量が大きく特性も良いのと、後述する電解コンデンサーに比較して長寿命なため、スマートフォンや医療機器などに使われています。

コイル

 エナメル線やポリウレタン線を巻いたり(空芯コイル)、鉄やフェライト(鉄粉と粘土を焼き固めたもの)に巻いたり(磁心コイル)したもので、直流だけを通したり(チョークコイル)、コンデンサーと組み合わせて特定の周波数を通したりカットしたりする「フィルター回路」、「スピーカーネットワーク」、同調回路(チューニング回路)としてラジオなどに使われています。

トランスフォーマー(変圧器)の例(ライン・トランス)

 また、鉄心に巻いて電磁石(ソレノイド)として利用したり、鉄心やフェライトコアの2か所以上に巻いて交流の電圧を上げたり下げたりする変圧器(トランスフォーマー)として利用したりします。

能動部品

 受動部品が受け身で働いて、整流や増幅などができないのに対して、「能動部品」を使えば、ラジオやテレビやコンピューターなどの「電子回路」や交流を直流に変換する「整流回路」、逆に直流を交流に変換する「インバーター回路」などを実現できます。大昔は真空管やセレン(Se)やゲルマニウム(Ge)などの半導体が使われていましたが、近年では「ケイ素」「シリコン」(Si)が使われるのが普通です。

ダイオード

ダイオードの例

 電流を一方向にしか通さない半導体部品で、交流を直流に変換したり、デジタル回路を構成したり、逆起電力(モーターなどのコイルで発生する逆向きの電流)を吸収して他の部品が壊れるのを防いだりします。

 また近年は省エネルギーで長寿命な「発光ダイオード」(LED)も知らない人はいないですよね。

トランジスター

トランジスターの例2SC945(NPN型)

 信号を増幅したり、デジタル回路を構成してコンピューターを作ったり、ラジオやテレビやアンプなどの電子機器に使われます。トランジスターも種類が色々とあり、用途や電力で使い分けられます。

 近年は単体で使われることは少なくなり、ほとんどが集積回路(IC)として使われますが、大電力を扱うアンプやインバーターなどでは、現在でも単体で使われることがあります。

お勧め電子部品ショップ:秋月電子 マルツパーツ館 千石電商

ジャンク品

 「ジャック品」とは、「がらくた」とうい意味です。英語で書くと「junk」ですが、junkを入れた空き缶に、気が付くといつの間にか最後に「o」が付け足され「junko」になっていました。

 犯人は総務部の女子社員の「順子」さんでした。もうお茶目なんだからぁ!そういう訳で女の子の名前を付けるときは、これからの国際化を見込んでお気を付けください。

 ここでは私の所蔵する「ジャンク品」の一部を紹介します。

PICマイコンで時計を作ろうとして忙しくなって放置

汎用リレー出力を作ろうとしたのだと思います

フィルター回路か何かかも
RS-232Cシリアル送信テスターだと思います
汎用ロジックICで作ったインターバルタイマー
コネクターを付けただけで今となっては何のためか不明です
プログラムを書いてPICマイコンを挿せばLEDが点滅するはず
(ご丁寧にポリスイッチが付いているので防犯装置の一部かも)
多分音声録再IC用の基板だと思います
RS-232Cインターフェース用のアナログ入力アダプター?
きっと音声信号検出回路だと思います
PICマイコンでリレーを制御する回路ですかね
アナログ電話回線に着信があったことを検出する回路です
たぶんPIC-BASICの実験回路です
シリアル入力で4桁7セグメントLEDに表示する基板
PICマイコンでLEDを点滅させる基板
PICマイコンを使ったオルゴール用の基板
きっとバッファーICを挿すとデジタル信号をモニターできる基板です
たぶんZ80マイコンに接続するとリレーとかレーザープリンターとかを制御できる基板
RS-232Cシリアル入力でキャラクター液晶に文字を表示できる基板
アナログ電話回線が使用中かどうかを検出できる回路
アナログ電話回線で遠隔操作できるシステムを作ろうとした?
ナイトライダーの先頭の飾りっぽいものを作ろうとした?
使ってる部品からするとライン入力から音声が入るとLEDが光るだけの基板?
8チャンネルのアナログ信号をデジタルに変換してRS-232Cで送信するための基板?
(左側のフラットケーブルが短く切られている理由は不明です)
何に使うのか不明ですがPICマイコンで何かをしようとしたと思われます
CQ出版社のエレキジャックに掲載した携帯電話で遠隔操作の記事の試作品だと思います
たぶんDTMFオートダイヤラー
PICマイコンを使った噴霧器(危険な液体じゃないよ)のコントローラー試作基板
どう見てもシリアル入力で4桁7セグメントLEDに表示する基板(の残骸)
たぶんZ80マイコンの入出力実験基板をカッティング基板で作ろうとした?
ピンボケですが上の基板の裏側です
(銅箔をカッターで切るだけでプリント基板が作れる手抜き用基板)
PICマイコンでモータードライバーを制御してライントレーサーを作ろうとした?
HD64780マイコンを使った大型液晶時計制御基板の試作品
PICマイコンほ使った3桁カウンター基板
(7セグメントLEDが好きみたい)
ISAバス用の通信基板の試作品
(中央下に失敗を修正するジャンパー線があります)
上の基板の基板設計前のラッピング配線による試作品
(ということは上の基板の修正は基板設計のミス?)
上の基板の裏側
(ラッピング配線)
大型2桁7セグメントLEDをPICマイコンで制御する基板
エレキジャック・フォーラムで展示した携帯電話で抽選のできるルーレット
大型4桁7セグメントLEDカウンター
(LED基板は秋月電子通商の組立キットですね)
レジェンドなパソコンNEC PC-8001用に作ったROMライター
(ROMに書き込むのにマシン語プログラムを毎回打ち込む必要あり)

 開発費をいただいて作ったものは含まれていません。趣味と仕事が同じってどうよ?

コネクターのピン圧着

 プリント基板やユニバーサル基板から外に電線を引き出すときは、コネクターを使うのが常識です。そのコネクターは、ハウジングと呼ばれるケースと、電線に付けて実際に電気を通すためのコンタクト・ピンと呼ばれる金属製の部品で構成されます。

 コネクターのコンタクト・ピンを付けるには、「圧着ペンチ」と呼ばれる工具を使いますが、これが結構むずかしいのです。

 コンタクト・ピンを付ける方法である「圧着」をする前に、まず失敗例から見てみましょう。私は、あまり失敗できないのですが、教え子が大量に失敗してくれるおかげで、失敗例は山ほどありますが、その中の代表的な例を見てみましょう。

コンタクト・ピン失敗例

コンタクト・ピンの圧着に失敗した例

 上(黄色の電線)の例では、コンタクト・ピンの先端部が変形してハウジングに入らないばかりか、右側の金属製の爪が互い違いになっていて、電線のビニールをしっかりと固定できておらず、断線の可能性が高くなります。

 中(赤の電線)の例では、圧着工具の使い方が不適切であったためにコンタクトピンが「く」の字に曲がってしまい、さらには圧着ペンチの溝を間違えた上に強すぎてコンタクトピンに「くぼみ」と「出っ張り」が出来てしまっていて、もちろんハウジングに入りません。

 下(黒の電線)の例では、上の2つよりはましに見えますが、電線の芯線(銅線の部分)がコンタクトの中にまで入っていて、ハウジングには入るでしょうが、コネクターにささりません。しかも、電線のビニールが圧着部分に食い込んでいて、電気がきちんと通るか心配です。

本当ははんだ付けしてはいけない!

コンタクト失敗例

 上の写真はややピンボケでもうしわけないのですが、コンタクト・ピンの中央部をはんだ付けしたのは良いのですが、電線の芯線が本来ビニールを固定する爪の外側にまで出てしまっていて、このままだと数回電線を触って動かすと断線します。そして、実際に断線して電線が取れてしまった状態が写真の下側になります。このコンタクト・ピンには、本来は黒の電線がはんだ付けされていました。

 圧着した電線が抜けないようにはんだ付け(本来は良くないですが)したのは良いアイデアでしたが、ビニールを固定する部分をきちんと使わず、しかもはんだがコンタクト・ピンの中にまで入ってしまうと、絶対にコネクタにささらないばかりか、コネクターのピンまで折ってしまい、基板ごと交換するしかなくなったりしますので注意が必要です。

コンタクト・ピン圧着の正しい例

コンタクト・ピン圧着の正しい例

 またまたピンボケでもうしわけないのですが、こちらが実際に私が圧着したコンタクト・ピン圧着の正しい例です。コンタクト・ピン中央部の芯線を圧着する部分は正しく芯線(銅線)を包み込み、抜けにくいようにと電気がじゅうぶんに通るように「金属部分から少しだけはみ出すように」圧着され、さらにコネクターの電線を引っ張って抜く人がいても電線が抜けないように(本来は電線を引っ張ってはいけないのですが)芯線圧着部分にはんだ付けし(本来は専用工具を使えばはんだ付けの必要もなくトラブルの元になるのでプロはやってはいけません)、そしてビニールを固定する爪も断線しないようにきっちりビニールを優しく包み込み、芯線の不必要な露出もありません。

圧着ペンチの使い方

圧着工具の例(1)
圧着工具の例(2)

 上の2つの写真のような圧着工具を使います。これらの写真だと見づらいので、圧着部分を拡大した下の写真を見てください。

圧着ペンチの圧着部分

 上の数字はコンタクト・ピンの幅をミリメートルで表したもので、適合するサイズの溝を使います。見てわかるとおり段階的にしか溝がありませんので、コンタクト・ピンによってはサイズが合わず、うまく圧着できないものもあります。メーカー純正の圧着工具では、もちろんピッタリ合うばかりでなく、芯線とビニールの両方を同時に確実に圧着できますが、お値段が数万円以上するために、使うコネクターの工具を全部そろえようとすると、とんでもない金額になります。

正しいコンタクト・ピンの圧着方法

 さて、圧着ペンチの圧着する溝の上側はハートになっていて、下側はU字型になっています。このU字にコンタクト・ピンを正しく乗せ、電線を正しくむいて重ね、コンタクト・ピンや電線がずれないように正しい強さで圧着ペンチを握れば圧着完了です。

 そして、電線のビニールも正しく圧着すれば良いのですが、言葉で説明するのは難しいので、そのうち動画でアップするつもりです。

コンタクト・ピン圧着の動画はこちら

コンタクト・ピン圧着の詳しい説明はこちら

はじめての電子工作2020

 電子工作が出来ると色々と便利ですし、将来の就職や転職や独立や在宅勤務にも有利です。たとえば、自分にピッタリの防犯が可能ですし、自分の欲しい時計や照明器具なども自作することができます。

電子工作で自分が欲しい時計を作れたり
電子工作でマイコン時計を作れる
電子工作で3Dプリンターを自作できる
自動化装置を作れる
自分が本当に必要な防犯システムを自作できる

電子工作に必要なもの

はんだごて

 電子工作といえば、やっぱり半田ごてです。他の工具は電子工作(電子機器組立)以外でも使われますが、はんだごては電子工作に不可欠なものです。

はんだごて

 はんだごては、初心者の場合はワット数の少ないものが良いと言う方がいますが、私はある程度ワット数の大きい温度の安定したものをお勧めします。この写真のはんだごては設定した温度を保ってくれるもので、熱を吸い取られて付けにくい大きい部品なども楽にはんだ付けできます。価格は5千円程度と少し値段は張りますが、傷みやすい「こて先」を好みで選べたり、簡単に交換できるので長く使えます。現に私は30年以上使っているものがあります。

こて台

はんだごてを置くための「こて台」

 はんだごてを置くための「こて台」も必ず必要です。安いものもありますが、使いにくかったり、安全性に問題があったりしますので、はんだごてのメーカー推奨のものを選ぶと良いでしょう。この写真のこて台で1,500円程度です。

安いこて台

 上の写真のような安めの「こて台」もありますが、はんだごてを置く角度が変えられなかったり、400℃以上になる「こて先」が先端からはみ出したりしてヤケドする可能性が高くなります。

 自慢でないですが、私ははんだ付け中にヤケドしたことは一度もありませんが、学生が不用意に置いたはんだごてを触ってしまってヤケドしたことが3回あります。そのため、この手の「こて台」は隠して使用禁止としました。

ニッパー

 電子部品の余った足(リード線)を切るために必要な工具です。電気工事や針金を切ったりするための大型のものは使いにくいので、電子部品専用の手にフィットするものが良いでしょう。

電子部品の余計な足(リード線)を切る「ニッパー」

 上の写真のもので千円ちょっと程度です。ただし、切った部品のリード線があちこちに飛び散り、後で足で踏んで刺さったり、目に飛んだりすると危険なので、切るときはかならず「リード線を指で持って切る」か、「リード線を机に向けて切る」ようにしてください。奮発すれば、リード線が飛ばない「リードストッパー」付きのニッパーもありますが、6千円以上しますので、初心者にお勧めすべきかどうか悩むところではあります。

リードストッパー付きの「ニッパー」

ラジオペンチ

 電子部品のリード線を曲げたり、まっすぐにしたりするのに使いますが、電子部品のリード線をきっちり簡単に曲げるなら、次に説明するリード折り曲げ器のほうが便利かもしれません。ただし、やっぱり電気工事用の電工ペンチとかは使いにくいので、買うなら小型のものが良いでしょう。百円ショップでも買えないことはありませんが、やはり百円ショップだと先端に隙間があったり、かみ合わせが悪かったりするので、きちんとした千円前後のものが良いでしょう。

百円ショップのラジオペンチ

 私が使っているのはラジオペンチでなく「精密プライヤー」と呼ばれる工具で、6千円以上しますが、手にフィットして先端のかみ合わせも良く、持ちやすいもので、経済産業省の「グッドデザイン賞」を取得したものです。

経済産業省のグッドデザイン賞を受賞した「精密プライヤー」

 こちらも30年以上使いこんでいますが、今でも先端がピッタリ合い、バネも効いて持ちやすく手放せません。

ピンセット

 電子部品をはんだ付けするときに手で押さえてるとヤケドしますので、ピンセットがあると便利です。ピンセットも安いものは磁気を帯びてリード線の切れ端が大量に付いてしまったり、先端のかみ合わせが悪かったりしますので、きちんとしたメーカーのものを買うのがお勧めです。下の写真のgoot社製のピンセットは磁気を帯びにくく品質も良く400円程度で買えるのでお勧めです。

電子回路の組立に便利な「ピンセット」

 また、はんだ付けする際に、普通のピンセットですと、ずっと押さえていなければならずに手がふさがりますので、下の写真のように押さえると先端が開く「逆作用ピンセット」があると便利です。こちらも400円程度で購入できますので、余裕があれば購入してください。

押さえると先端が開く「逆作用ピンセット」があると便利

 ピンセットの先端が尖って(とがって)いるものは、すぐに曲がってしまったり、もし目に刺さったりすると失明の危険もありますので、こちらも学生には隠してありますが、非常に細かい作業のときに使うこともありますが、通常の電子工作程度なら必要ないでしょう。

先端のとがったピンセットは目に刺さったりすると最悪

 私も何度か手に刺さったことがあります。さすがに目に刺さったことはありませんが、自分より自分以外の周囲の人のほうが危険です。

電子工作の注意

 電子工作では、ヤケドとケガと感電に気を付ければあまり危なくはありませんが、特に目の場合は最悪は失明の危険性がありますので、普段からメガネをしている人は有利です。私は以前はメガネはしていなかったのですが、近年は老眼鏡をかけているため、安全性は少し上がったと思います。その代わり細かい部品が見えづらく、電子工作はだんだんおっくうになってきました。

 ちなみに学生には「はんだごてなどの工具を振り回す人は退学」とか、「はんだごてをこて台にちゃんと置かない人はクビ」と言って脅しています。

電線の基礎知識

 電気機器や電子機器に欠かせない電線ですが、選び方を間違えると火災を引き起こしたり、感電したりする危険があります。ここでは、電線を選ぶ際の基礎知識を簡単に説明します。

電線の写真があります
電線の例

電線の種類

 電線には用途に応じて色々な種類があります。まず種類を選び、最大電流や最大電圧、最大使用温度を元に太さや絶縁(ぜつえん)被覆(ひふく)を選びます。

裸線と被覆線

 電線には大きく分けて「裸線」と「被覆線」があります。普通の人が電線と思っているのは、金属の芯線をビニールなどの「絶縁物」で覆った(おおった)被覆線のことをさします。

 裸線は、その名のとおり、金属の「導線」がむき出しの線です。「導線」には「銅」や「アルミニウム」、場合によっては「銀」などの導電率の高い(電気抵抗が小さい)金属を使います。

 一番良く使われるのが芯線に「銅」を使った「銅線」で、電気抵抗が小さく、「銀」と比べると価格が安いため多く使われます。また銅や銀は表面が酸化して「酸化膜」を形成し、電気を通さなくなる上に重いため、送電線などでは「アルミニウム」が導線として使われることもあります。

裸線

 導線がむき出しの電線で、放熱効率が良く、変電所などの大電流を扱うところで使われます。文字通り導線がむき出しなので、電圧が高い時は触れると感電します。そこで変電所を柵と金網で囲ったり、簡単に触れられないように分電盤の中に隠したりする必要があります。被覆がないので少しだけ値段が安いです。

 電圧が低い電子配線では、電源やグラウンド(アース)の配線に使われることがあります。電子回路の電源とグラウンドは、回路のあちこちに分岐して接続されるため、被覆線だと配線が大変になるからです。

はだかせんの写真があります
裸線の例(すずメッキ線)

被覆線

 導線をビニールやゴムなどの被覆(ひふく)で包んで感電やショートを防止します。一般的には、こちらが「電線」と呼ばれています。被覆の種類によって使える温度が違ったり、使える最高電圧が違ったりします。

 耐熱温度が一番低いのがビニールで、次いで「シリコーンゴム」、「テフロン」、「ガラス繊維」などが使われます。

電線の断面積と電流

 電線の断面積で流せる電流が決まります。電線には電気抵抗があるため、許容電流を超えて使うと発熱したり、発煙したり、発火したり、最悪の場合は導線が溶けて飛び散ったりして非常に危険です。

 電線の断面積は一般的に「平方ミリメートル」で表されます。アメリカなどでは太さで数字が小さくなる「AWGナンバー」が一般的に使われます。また、平方ミリメートルのことを単に「スクエア」あるいは「スケ」と呼ぶこともあります。

電線の被覆と耐熱温度

 電線の耐熱温度はJIS規格などで規定されています。詳しくはJIS規格または電線メーカーのホームページなどで確認してください。

ひふくせんの写真があります
被覆線の例(ジュンフロン線)