マイクロコンピュータの性能を決める要因には、さまざまなものがありますが、重要なのは次のようなものです。
- 同時に処理できるビット数
- 同時に処理できるコア数
- 同時に処理できるスレッド数
- CPUコアのクロック数あたりの命令数
- クロック周波数
また、メモリーの量によっても、処理できるデータの量やプログラムの複雑さが変わります。マイクロコンピュータでは、メモリーは読み出し専用のROMと読み書きできるRAMに分かれているのが一般的で、基本的にROMは電源を切っても消えないため、プログラムや基本データを記憶するのに使われ、RAMは基本的に電源を切ると消えてしまうため、処理途中のデータや常に必要としないプログラムを記憶するのに使われます。
メモリーのサイズが小さいと、処理できるデータの量に限りがあったり、一時的にハードディスクやフラッシュメモリーなどに必要ない部分のプログラムやデータを退避させる仮想記憶を利用するとしても、処理速度の大幅な低下は避けられません。ハードディスクはRAMの百万倍前後遅くなる場合もありますし、フラッシュメモリーも読み出しは速いのですが、書き込みはRAMの千倍以上遅いことが多いです。
- メモリーのサイズ
また、マイクロコンピュータの場合、入出力はキーボードやマウス、ディスプレイやプリンターなどではなく、1ビットずつのデジタル入出力であったり、センサーなどのアナログ入力であったりすることが多く、入出力のポート数が足りないと、どんなにコンピューターの処理能力が高くても使えません。
- 入出力ポートの数
通信やディスプレイやプリンターなどの通信を必要とする周辺機器では、特殊な回路を必要とするため、グラフィックアダプターやシリアルポートなどの機能が必要で、パソコンなどでは最近はCPUの中に内蔵されている場合も多いのですが、高性能なものを必要とする場合、外付けで対応しなくてはなりません。
- 信号レベル
マイクロコンピュータの電源電圧は5ボルトないしは3.3ボルトのものが多いので、必然的に入出力電圧は0ボルトか電源電圧と同じになります。マイコンの入出力に電源電圧以外の電圧を入力する際や、電源電圧以上の電圧を制御しないとならない場合、電圧変換や絶縁のために、ドライバー回路あるいはインターフェース回路が必要になります。
マイクロコンピュータの使いやすさを決める要因
必要な性能や機能を満たす場合でも、使いやすさは別の問題があります。使いやすさの評価は人によって違うので難しいのですが、特に注意しないとならないのは次のようなことです。
- 専用の書き込み器を必要とするか
- プログラムの開発に使えるパソコンがあるか
- マイコンの入手はしやすいか
- プログラムの開発に使う言語は何か
- そのマイコンの情報は多くあるか(日本語/英語)
- トラブルに遭った場合に聞ける人は近くに居るか
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