ユニバーサル基板(汎用基板)を使った電子回路の組立方法を128×64ドットマトリックス液晶表示器の手作り試作で解説します。
1.高さの低い部品(ICソケット)を付ける

基本的には高さの低い部品から付けます。本来は抵抗のほうが高さは低いのですが、まずICソケットを付けないと、抵抗の部品配置や抵抗のリード線のはんだ付けが難しくなるため、ICソケットの向き(くぼみのあるほう)に注意して対角の2本のピンだけを少しはんだ付けします。
対角の2本のピンだけをはんだ付けする理由は、全部のピン(2本以上のピン)をはんだ付けしてしまうと、向きの間違いやICソケットが浮いてしまった場合、傾いてしまった場合に修正が非常に困難になるからです。


対角の2本だけをはんだ付けして固定するだけにしておけば、浮いたり傾いたりした場合に、半田ごてを当てて、ICソケットを押さえるようすれば、簡単に修正できます。


2.グラウンド(GND)と電源を「すずメッキ線」で配線する
グラウンド(GND)と電源は、接続する箇所が非常に多くなるため、すずメッキ線などの「裸線」を使って配線します。




撚線(よりせん)を使うと作業が面倒で、しかも細い芯線のヒゲが出て隣りの配線とショートしたりするので、芯線が1本だけの「単線」を使います。


電車の単線はレールが2本ありますが、電線の単線は芯になる銅線が1本だけで、裸線にはビニールなどの被覆(ひふく)がありませんので、線のどこでもはんだ付けができて、あちこちはんだ付けしないといけないグラウンド(GND)や電源の配線に便利です。


グラウンド(GND)と電源の配線は、信号線の配線よりも先に、できるだけすずメッキ線などで行いますが、どうしても交差してしまう場合、裸線を交差させるとショートしますので、単線の被覆線(ひふくせん)を使って配線します。
一般的に電線の色は、電源(プラス)は「赤」、グラウンド(マイナス)は黒の線を使います。これはJIS規格(日本工業規格)でも定められていて、他の配線と混同しないためと、ショートによる発火などの危険を避けるために決められています。
3.その他の信号線を配線する
グラウンド(GND)と電源以外の配線は、基本的に被覆線(ひふくせん)の単線を使って行います。すずメッキ線ではなく被覆線を使う理由は、すずメッキ線だと交差できないだけでなく、あとで配線を変更したり、修正したりするのがとても大変で、しかも汚くなるからです。


マイコンなどのICを使った回路では、ソフトウェア(プログラム)のつごうで、あとからピンの接続先を変更したくなることが良くあります。
そのときに、すずメッキ線で配線されていると、すずメッキ線のはんだ付けを全部取り除いて、最初からはんだ付けし直さないとならなくなります。しかも、すずメッキ線は他の被覆線の下を通っていて、他の配線を一旦外して修正しなくてはならなくなり、とても大変です。


上の写真はグラフィック液晶で作ったグラフ温度計の製作例です。重ね表示しているため、最高気温と最低気温が良くわかります。電源を入れなおせばクリアされます。



