失敗しないプリント基板の外注と社内設計
プリント基板を作ると短時間で信頼性の高い量産(1台でも)が可能になります。しかし、変なところに発注したり、知識がないのに自分で作ろうとすると大変な目に遭います。
現に私も過去に色々と痛い目を見ています。そこで、失敗しないプリント基板の発注や自社で設計する際のポイントについて説明します。
フットプリント(部品の足の間隔と太さと数)
プリント基板(JIS規格ではプリント配線板と呼びます)を作る際には、まず部品のフットプリント(足跡の意味:基板上に部品の足がどのように配置されるか)を調べて登録するかを決める必要があります。
フットプリントで重要なのは、部品の大きさ、足の間隔、足の数、足の太さです。プリント基板を設計する際に致命的なのは、部品が入らないことで、配線の間違いは配線をカッターナイフで切り、ジャンパー線で接続することで、試作段階であれば何とかなりますが、部品が入らないと基板表面に裏返して部品を接着し、電線で配線しなくてはなりません。
初期の国産某メーカーのパソコンも、このような形で部品を取り付け、そのまま販売してたほど良くあることです。
そして、もっと良くあるのが、穴の大きさが小さくて部品が入らないことです。私もこれは今でも時々やってしまいます。
プリント基板のアートワーク
ところで、プリント基板の設計を外注する場合、困ったことに電子回路の知識を持たない人が設計する会社が多いことです。実際、私の知り合いの芸術学校を卒業したアーティストが何人もプリント基板の設計の仕事に就いています。
これは悪いことばかりではなく、アーティストが設計したプリント基板は部品配置や配線の見た目が美しいことが多いです。
何が問題かと言うと、アーティストが設計したプリント基板は電子回路の知識がないために誤動作したり、部品の取り付けが困難だったり、配線の見た目の美しさにこだわる余り、部品の隙間が空いてたりします。
少なくともプリント基板は配線の美しさが優先されるものではないので、こういった設計者に頼むと後々大変なことになります。
それから、設計も重要ですが、製造も重要です。どんなに設計が良くても製造が悪いと不良率が最悪100%になったりします。
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